ホテル・旅館向けの人材育成にあたる専門機関が注目されてきています。観光を学ぶ単科大学や、高齢者をホテルマンに育てる自治体の機関などです。政府が観光立国を掲げる中で、観光業の役割は増してきています。業界の生命線ともいえるサービスの質を高めるため、高度な人材育成が求められている模様。これら専門機関では将来、ホテルのあらゆる分野で活躍できる総合力を身につけます。
これら人材育成機関は「インターナショナルなホテルで働きたい」「一流のホテリエになりたい」という人にぴったりです。ここではまず、フロントなどの各業務の基本的な知識・技術から語学まで、ホテルスタッフに欠かせない能力を幅広くマスターし、社会に出てすぐに役立つ実力を身につけます。
さらにその後は視野を広げて、高度なサービスをどうすればコストをおさえて提供できるか、多くのスタッフをどう管理するか、他社に負けないオリジナルなコンセプトづくりは…等々、さらに一歩進んだ広い視野に立ち、新しいサービスを生み出すために必要なトータルプロデュース力までを身につけます。英語、ビジネスマナー、ホスピタリティマインド(おもてなしの心)、専門科目の4本柱のバランスを保って学ぶことが大事。そしてこれら人材育成機関では、学校で得た知識をもとに、ホテルインターンシップで即戦力を身につける機会もあります。人材育成の教師陣は、インターンシップで実際にレベルの高いサービスができるように、特に事前指導に力を入れて厳しく指導します。インターンシップ時の学生たちの印象が後のホテルの採用にも関わってくるからです。
ホテルマンはお客様に対しプロのホスピタリティ(心のこもったおもてなし)の精神を心得ています。美しいお辞儀の仕方からエスコートの仕方、心遣いなど、全てにおいてサービスのプロです。お客様がゆっくりと、そして楽しく過ごしていただけるよう、ホテルマンは日々ホスピタリティの精神でお客様をお迎えしています。
ホテルマンのマナーの心構えとして、具体的には例えば清潔感のある身だしなみ(ヘアスタイルなど)や、基本動作(立ち方など)などのいわゆる最低限の礼儀はもちろん大事です。ホテルマンは身だしなみや基本動作以外にも、お客様に満足してもらうために、サービスや病気など色々なことに気を遣わなければなりません。お客様へ奉仕する心構えや精神が、実は一番重要といえます。接客は直接お客様と接しなければならず、作法や、言葉遣い、立ち振る舞いなどに細心の注意を払って行わなければなりません。例えばフロント業一つをとっても言葉遣いからお辞儀の角度まで事細かなマニュアルがあるとか。また、サービスは出来る範囲はするが、出来ないことはしてはいけません。それは、次同じお客様が来たときに、前回来たときはやってくれたと言われないためなのだそう。余計な混乱を招かない仕事の仕方もホテルマンのマナーと言えるわけです。
ただ、マナーとは結局、知る知らないのレベルで論じるものではなく、相手に不愉快な思いをさせていないかどうか、あなたの立ち居振る舞いが相手に"いい印象"を与えるか、"悪い印象"を与えるかの問題です。ですから、心のありかたも大事になってくることでしょう。
ホテルマンはたいてい、「茶髪禁止」なんだそうです。正社員だろうがバイトだろうが、それは同じ。それだけではなく、爪の長さから髪のまとめ方から、実に細かくいわれるようです。男性の場合、髪型は染色、脱色禁止。サイドは耳が出るように襟足は襟にかからないように。業務中のヒゲ、ピアス禁止。女性の場合は過度の染色、脱色禁止。髪の長い方はまとめてください。化粧は控えめに派手すぎないように。といった具合です。 しかしホテルに限らず、接客業が身だしなみにうるさいのは毎度のこと。新幹線に限らず、航空会社でもホテルでもどこでも、それは変わらないでしょう。場合によっては、お化粧の内容まで口を出すことだってあります。そして、かくもうるさくしているのには、それなりの理由があるわけです。ファミレスのバイトだって、(厨房勤務でもなければ) 接客業のひとつである以上、例外たり得ないわけです。
「長髪、染髪、脱色、不精ひげ、長爪を認めない」「マニキュア、イヤリング、ピアスなどの装飾品の校内での着用は校内では一切認めない」といった規則が一流ホテルや有名なレストランにはあり、実際そこで働く人たちの中に染髪や長髪を振り乱して仕事をしている人はまずいません。それは、一流ホテルや有名なレストランへよく来られるお客様が、そういった従業員の人たちを好ましく思わないからです。
また、ホテルマンの身だしなみとして、衣服に髪の毛や埃がついていないか、男性であればネクタイは曲がっていないか、女性であれば口紅がべっとりっきすぎていないかなどを点検するといった気配りも大切です。
ホテルのようなサービス業においてはさまざまな要素が必要とされるため、統一の国家資格などはありません。特にシティホテルの場合ですが、まず評価されるのは語学のレベル(英語+その他の外国語)と接客経験です。まずは語学が必要だということです。TOEICなどのスコアを上げる、その他の言語の検定試験を受けるのも有効でしょう。あとはスイス・ローザンヌ、アメリカ・コーネル大学などの、海外のホテル学校に留学するという方法もあります。
現在、ホテル関係の資格としては、ホテル実務技能認定試験というものがあります。ホテル実務技能認定試験とは、接遇・料飲・宿泊等、ホテル業における専門分野知識および語学力を認定する資格試験です。
ホテル実務技能認定試験に受験資格はなく、性別・学歴・年齢等一切問わず誰でも受験することが出来ます。ホテル実務技能認定試験には1級~3級があり、それぞれ求められる能力は下記のようになっています。
1級・・・幅広い業務知識を習得し、マネジメントの上級知識があり、ホテル経営の概要を理解し部下・後輩に対して適切サービスの指導ができる。2級・・・3級の基礎的な業務知識に加え、公衆衛生や施設管理、クレーム処理等の知識・能力を習得している。
3級・・・ホテルマンとして必要な、身だしなみ、サービス、言葉遣いや接客マナー、基礎的な英会話等、基本的な業務能力を習得している。ホテル実務技能認定試験有資格は、語学スキルのほかにこの資格を持っておけば、より有利にホテル業界等への就職・転職を望めることでしょう。

ホテルマンをやったことがある人なら誰でもご存知でしょうが、ホテルマンには3つのパターンがあります。一つが、ホテルから直接雇われるホテルマン。二つ目が、派遣会社から出向でやってくるホテルマン。そして三つ目が、掻き入れ時に短期的に雇われるアルバイト、いわゆる「ヘルプ」というものです。、「サービス・アシスタント」や、「サービス・クリエイター」等の名称で、三者は厳密に分けられていることが多いようです。